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日本がん登録協議会 > 高齢がん患者の実態調査による難治がん、高齢がん患者の増加の確認
高齢がん患者の実態調査による難治がん、高齢がん患者の増加の確認[2024.03.28]

高齢がん患者の実態調査による難治がん、高齢がん患者の増加の確認

分野 1.がん対策・企画(1次予防)
活動時期 1992年
活動地域 山形県、神奈川県、福井県、愛知県、大阪府、兵庫県、広島市
活動主体 共同研究
 
背景 70才以上の人口が急速に増加し、これに伴い高齢者のがん罹患数も急速に増大している。これまで中・壮年層を中心とする二次予防に焦点を合わせてきた我が国のがん対策は、高齢化と高齢がん患者の増加への新たな対応を求められている。しかしながら、高齢がん患者に対する医療の実態は、必ずしも明らかではなかったため、平成4年度厚生省「老人保健」調査研究事業で、実態調査を行った。
主な活動内容 各登録の調査対象年、対象数、調査項目を示し、多数の登録地域で共通点を考察した。
成果 ・地域がん登録の罹患データより、40才以上の全ての年齢階級でがん罹患数の増加が確認され、特に70才以上で顕著であった。
・肝・胆・膵・肺等の生存率の低い、いわゆる難治がんが急速に増加しつつあり、特に高齢がん患者に占める割合が増加していた。
導入および確認された制度・法律・学説 高齢がん患者の増加に対処するため、次の施策を進めることが重要となる。
・高齢で発生が増加し、生存率が低いがんに対しては、1次予防を進め罹患数の増加の抑制と緩和ケアの充実の重要である。
・早期発見によって治療が可能で、生存率が壮年層に近いがんでは、高齢者に対しても、個別検診などを併せ実施し、2次予防を進めることが必要である。
主要文献 藤本伊三郎、花井彩、佐藤幸雄、岡本直幸、山崎信、五十里明、石田輝子、馬淵清彦、早田みどり、老人保健健康増進等事業「地域がん登録の活用による老人保健事業の質的向上のための調査研究」、「高齢がん患者の医療の実態 報告書」