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地域高齢者の加齢に関する正負の要因の調査とがん罹患者の把握[2024.03.28] |
地域高齢者の加齢に関する正負の要因の調査とがん罹患者の把握
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分野 |
1.がん対策・企画(1次予防),5.疫学研究・研究推進 |
活動時期 |
1985年~1994年 |
活動地域 |
愛知県 |
活動主体 |
愛知県がんセンター、愛知県江南保健所(旧足助保健所) |
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背景 |
急速に高齢化社会を迎えつつあるわが国で、いかにして生活の質を良好に保ったまま長寿を迎えるかが重要な課題となった。この研究は、日本人における健やかな加齢を伴った生存要因を探索する目的でおこなった。 |
主な活動内容 |
昭和60年にベースライン調査の行われた愛知県のある市町村に在住する地域高齢者で、平成7年の再調査で75歳以上かつ手段的自立に関する良好な日常生活活動を示した男女を症例、これらの生存高齢者と性、出生年(±2年以内)が一致し、昭和62年-平成4年に死亡した者を対照としたネスティッド・ケース・コントロール研究。追跡の際、地域がん登録資料との照合によるがん罹患者の把握。 |
成果 |
1. 単変量解析により健やかな加齢に正の影響を与えていたのは、卵の頻回摂食、規則正しい生活リズム、気分転換の容易さ、余暇に身体を動かす、3年以内の健康診断受診であった。
2. 単変量解析により健やかな加齢に負の影響を与えていたのは、心疾患、脳血管疾患、糖尿病の現・既往歴、両親の高血圧歴、女の現喫煙習慣であった。
3. 多変量解析では、男の気分転換ができる、女の規則正しい生活リズムと健康診断ありが健やかな加齢に正の影響を与え、男女とも喫煙ありと何らかの現・既往歴ありが負の影響を与えていた。 |
導入および確認された制度・法律・学説 |
健やかな加齢要因として、活発な精神活動項目と最近の健康診断受診が好ましい要因であり、喫煙や成人病罹患は好ましくない要因であることが示された。 |
主要文献 |
嶽崎俊郎,他:地域高齢者における健やかな加齢要因に関するnested case-control study.日本公衛誌,43: 901-908, 1996. |
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