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日本がん登録協議会 > 主題 1973-1993年を5年4期に分け、県内7地域で罹患率を観察し、県のがん対策用の資料として役立った |
主題 1973-1993年を5年4期に分け、県内7地域で罹患率を観察し、県のがん対策用の資料として役立った[2024.03.28] |
主題 1973-1993年を5年4期に分け、県内7地域で罹患率を観察し、県のがん対策用の資料として役立った
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分野 |
1.がん対策・企画(1次予防),4.がん統計 |
活動時期 |
1997年 |
活動地域 |
兵庫県 |
活動主体 |
兵庫県地域がん登録 |
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背景 |
兵庫県は日本海から瀬戸内海にまたがり地理的にも生活文化的にも異なった地域から成っており、地域別のがんの動向を明らかにし対がん活動に役立てる資料が必要であった。兵庫県で昭和62年から行われてきた「ひょうご対がん戦略会議」の成果をもとに今後はそれぞれの地域毎に対がん計画を実行しようとする戦略に資料を提供した。 |
主な活動内容 |
兵庫県を神戸市、阪神間都市、播磨、内陸、但馬、丹波、淡路の7地域に分け全部位、胃、肺、肝、結腸、直腸、乳房、全子宮について1974-93年の罹患率を5年毎の4活動時期で観察した。(Ⅰ期 1974-78 年 Ⅱ期 1979-1983 年 Ⅲ期 1984 年-1988年 Ⅳ期 1989 -93年) |
成果 |
1. すべての地域で全期間にわたり届出精度が十分高くなく、同一地域でも活動時期により差がある事が解析を一部困難にした。
2. 全部位の年齢調整罹患率(世界人口使用)はいずれの地域でも増加している。男では全県でⅠ期179.3からⅣ期244になり1.36倍に、女では121.2から139.7と1.15倍に増加した。
3. 胃がんの罹患率は男では但馬、淡路を除いては減少している。女では全地域で減少しているが但馬、淡路では減少率は小さく、男女ともに両地域で有意に罹患率が高い。(1989-93年)
4. 肺がんは男女ともにいずれの地域でも増加している。いずれの地域でもⅢ期までの増加率は大きかったがⅢ期からⅣ期への増加率は小さく横ばいの地域もある。地域間の罹患率の差は小さい。
5. 肝がんは全県では男女ともに増加している。地域別の罹患率の差が大きい。男女ともに神戸市、阪神間都市地域で高く、内陸、但馬、丹波地域で低く、増加率も小さい。但馬、丹波の女ではわずかであるが減少している。神戸市、阪神間都市の男では肝がんはⅢ期から肺がんを抜いて胃に次いで2番目に罹患率の高い部位となった。
6. 結腸がんの罹患率は全県では男で3.3倍に女では2.2倍に増加している。すべての地域で増加がみられる。Ⅳ期で罹患率の高い地域は男では阪神間都市、淡路、女では阪神間都市であった。早期診断が可能な部位であり届出精度により罹患率が影響され易い部位であるが、DCO率が低く罹患率の低い地域は男女とも内陸、但馬であり、この地域の罹患率は他地域より低いと考えられる。
7. 直腸がんの罹患率は男では全県では1.8倍、女では1.2倍に増加した。地域別では男女ともに淡路で有意に高く、低い地域の約2倍の率である。神戸市、丹波地域の女では僅かであるが減少している。男では神戸市、阪神間都市、播磨地域でⅠ期から結腸がんの罹患率の方が直腸がんより高いが、丹波ではⅡ期以降、内陸ではⅢ期以降で結腸がんの罹患率が高くなった。但馬、淡路ではⅣ期でもなおほぼ同率である。女では内陸、但馬以外ではⅠ期から結腸がんの罹患率の方が高い。Ⅳ期では淡路以外で結腸がんは直腸がんの2 倍以上の罹患率である。乳がんは全県では12.0から21.4 へ1.8倍に増加した。地域別では阪神間都市地域が高く、Ⅳ期では胃がんを抜いて最も罹患率の高い部位となった。神戸市、播磨でも胃がんの罹患率に接近している。
8. 全子宮がんはⅠ期では神戸市、阪神間都市、内陸、淡路で罹患率24-27と他地域より高かったが淡路以外では減少率が大きくⅣ期で14-16であるが、淡路は減少率が小さく20.2と最も罹患率が高い。但馬は4期通じて最も罹患率が低く、丹波は罹患率はⅠ期から17で減少が全くみられない。子宮がんは胃に次いで罹患率の高い部位であったが都市部から次第に乳がんの罹患率の方が高くなり、Ⅳ期ではなお子宮がんの方が罹患率が高い地域は内陸、淡路のみである。 |
導入および確認された制度・法律・学説 |
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主要文献 |
石田輝子他:兵庫県の地域別がん罹患、死亡の推移.兵庫県立成人病センター紀要文献14,1-13,1998. T. Ishida :Cancer Incidence and Mortality in Hyogo Prefecture .in proceeding of Cancer Epidemiology and Control in the Asia-Pacific Region, Kobe University School of Medicine,Machidol University 1999. |
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