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がん登録データを用いて検診結果を検証し、視触診による乳がん検診の有効性を検討、評価[2024.03.28]

がん登録データを用いて検診結果を検証し、視触診による乳がん検診の有効性を検討、評価

分野 2.がん検診(2次予防),5.疫学研究・研究推進
活動時期 1996年~1997年
活動地域 宮城県
活動主体 宮城県地域がん登録
 
背景 視触診による乳がん検診の死亡率減少効果を評価した。
主な活動内容 1993-5年に県内47市町村と群馬県の48病院で死亡した乳がん症例93例と、正常対照375例を対象として、症例対照研究を行った。宮城県における乳がん死亡症例の診断年月日や臨床特性を、宮城県地域がん登録の資料を用いて調査した。
成果 症例と対照で過去の検診受診率を調査したところ、死亡症例の12ヶ月以内受診率は17%と、対照の18%と差が無かった。検診受診による乳がん死亡のオッズ比(95%信頼区間)は、0.93 (0.48-1.79) だった。
導入および確認された制度・法律・学説 これまでわが国で広く実施されていた視触診による乳がん検診は、死亡率減少効果を欠いている可能性が示唆された。本研究等の結果を受けて、欧米の無作為割付臨床試験で有効性が示されているマンモグラフィーが、わが国における乳がん検診にも導入されるに至った。
主要文献 Kanemura S, et al.: A case-control study on the effectiveness of breast cancer screening by clinical breast examination in Japan. Jpn J Cancer Res 90, 607-613, 1999.