国際的ながん生存率比較研究である CONCORD-3 Study における日本の詳細解析をまとめた特集「Japanese CONCORD-3 Monograph」が、2026年3月20日に Japanese Journal of Clinical Oncology のSupplementとして刊行されました。

https://academic.oup.com/jjco/issue/56/Supplement_1
(すべての論文は無料でお読みいただけます。)
本モノグラフは、CONCORD-3に参加した日本の16府県の住民ベースがん登録データを用い、成人の主要15がん種および小児3がん種について、5年純生存率を部位・病期・組織型別に解析した11本の原著論文と総括論文から構成されています。
解析は、London School of Hygiene & Tropical Medicine のCONCORD Survival Groupにより実施され、日本側では16府県のがん登録室、青森県がん登録室、ならびに国立がん研究センターを中心に組織されたJapanese CONCORD-3 Working Groupが、2000–2014年に診断されたがん患者の生存率の推移について解釈および論文化を行いました。
日本のがん登録データの高い品質を基盤に、国際共同研究の枠組みの中で英国での詳細な解析、日本での解釈と論文化までを実現したことは、日本のがん登録およびがん疫学分野にとって極めて意義深い成果です。本モノグラフは、日本発の知見を国際標準の方法で世界に発信し、今後のがん対策およびがん医療の向上に資するものであり、CONCORD Survival Groupにおいても特筆すべき成功事例と位置づけられます。
CONCORD-3への参加にあたっては、JACRの教育研修委員会および国際交流委員会が技術的支援を行っており、本モノグラフとして結実したことは大変誇りに思います。
本モノグラフの出版にあたっては、杉山裕美(放射線影響研究所、JACR国際交流委員会委員長)、松田智大(国立がん研究センター)、Veronica Di Carlo、Michel P Coleman, Claudia Allemani (London School of Hygiene & Tropical Medicine) がゲストエディターとして編集を行いました。各論文の筆頭著者所属機関および厚生労働省・厚生労働科学研究費補助金(がん対策推進総合研究事業)「がん統計を活用した、諸外国とのデータ比較に基づく日本のがん対策の評価のための研究」班(研究代表者:松田智大先生)による支援を受けました。
|